探究小論文フィールドワーク

今年度、放課後に希望者を対象とした小論文講座を開講しています。単なる机上の小論文ではなく、実体験に基づいて理解を深め、書く、という過程を大切にしています。2月2日から4日までの3日間、1年から3年までの希望者で横浜へフィールドワークにいってきました。

1日目と2日目は、日本の戦後を支えた労働者の方達が多く暮らしている横浜市にある寿町に行きました。住居者のおおよそ8割が生活保護で生活をしているという「元労働者と福祉の街」寿町で、寿町の成り立ちの話から始まり、実際に簡易宿泊所に住む人たちの介護に同行したり、炊き出しのボランティアをしたり、そこで、生活している人、それを支えている人達と話し、行動することで、この街だけではなく、今の社会が抱えている問題について考えました。

3日目は、東京都東村山市にある国立ハンセン病資料館に行き、ハンセン病の歴史と差別について学習してきました。そこでは、国が行った差別とそれに抗った人たちの声なき声を目の当たりにして、現状でも起こりうる大きな権力が及ぼす差別について考えを深める1日になりました。

先日行われた事後学習では、課題で出された小論文をもとに議論をしましたが、1日では収まりきらず、急遽、延長戦でもう1日行うほど生徒達の中には多くの「経験」が実ったようでした。

3月10日からは東北の被災地へフィールドワークに出かける予定です。