3月10日から13日の4日間、希望する生徒が東日本大震災の被災地を巡るフィールドワークに行ってきました。
1日目と2日目は、大きな津波の被害を受けた地区を中心に訪れました。仙台市荒浜地区や石巻市大川地区・門脇地区では、被災した小学校が震災遺構として保存されていて、津波の威力を視覚的に感じることができました。また、石巻市では、震災直後から手書きの壁新聞を避難所に貼り続けた石巻日日新聞の「石巻ニューゼ」を訪れ、災害時の報道のあり方について考えることができました。さらに、女川原子力発電所PR館では東北電力による原発の津波対策について学習しました。
3日目と4日目には、原発事故の影響を強く受けた福島県を訪れました。若者による甲状腺がん訴訟を支援する医療機関や警戒区域内に取り残された牛の飼育を続ける牧場などを訪れたほか、双葉町の原子力災害伝承館も見学しました。復興や原発事故対策などについて、多様な意見があることを実際の現場で学ぶことができました。
生徒は、「テレビなどの報道を見て復興が進んでいると思っていた。確かに道路や施設の復興は進んでいるかもしれないが、住民が戻ってきていなかったり、住民の想いが反映された復興になっているのかは、もっと考えないといけない。」と、実際に現地を訪れたからこそ感じる、新たな「問い」にぶつかっていました。