【能登臨海実習】金沢大・鈴木信雄教授による事前講義を実施

 金沢大学より鈴木信雄先生をお招きして、「海産無脊椎動物を通じて学ぶ生物多様性ー科学実験の基礎を学ぶー」と題して講義をして頂きました。この講義は、今月28日から2泊3日で能登半島で行う「能登臨海実習2025」(探究科1年生20名参加)の事前学習として実施しました。進化の系統に基づいて海洋生物の多様性や生態について、数多くの実物サンプル(生きたヤドカリ、ムラサキウニ、ホヤ、イトマキヒトデ、ナマコも持ち込んでくださいました)を提示しながらわかりやすく解説していただきました。
 本校生たちも興味津々の様子で、実際に生物を触ったり(おっかなびっくり)、とても楽しく学びました。中でもコウイカを解剖し、中から貝殻が出てきた時には驚きの声があがりました(いわゆるハマグリのような貝殻をもつカイとイカは見た目は全く違いますが、軟体動物の同じ系統であることを実感)。講義の後は、生徒一人ひとりが、鈴木先生のお話から興味を持った生物や事柄をipadに記入し、それを見せ合いながら内容が近い生徒同士が集まり4つのグループを作りました。最後はグループごとに能登臨海実習で取り組む探究テーマを設定することができました。
 今年度の能登臨海実習は、石川県立二水高校さん、石川県立七尾高校さんと合同研究・合同発表会を実施します。他県他校のみなさんとの学び合いの中で、どのような化学反応が起きるか楽しみです。
 毎年のことなのですが、講義の前は海洋生物についてほとんど知識のない縣陵生も、鈴木先生の講義を通じて海洋生物の多様さと生態の面白さに気づき、最終的に具体的な探究テーマを決定することができています。しっかり準備をして能登に向かいたいと思います。

 以下は生徒たちが設定した探究テーマです。
【1班】使用生物:イトマキヒトデ、クモヒトデ 内容:環境要因と反転運動
【2班】使用生物:ヤドカリ内容:行動の分析、殻の選択
【3班】使用生物:カイメン内容:環境要因と再凝着
【4班】使用生物:アカテガニ内容:行動の分析(交替性転向反応はある?)

お忙しい中、遠路より本校にお越しくださった鈴木先生には心より感謝申し上げます。