千曲川・信濃川流域の防災・減災を考えるサマーフィールドワーク・1日目です。
初日は土木・環境しなの技術支援センターの山浦先生はじめ、県松本建設事務所の河野さんほか総勢7名の先生方、そして大阪公立大学の祖田亮次教授にもお越しいただき、多角的なご指導をいただきました。
教室で、牛伏川階段工の技術と文化財としての価値や、そもそも砂防とは何かというレクチャーをいただいたのち、「フランス式階段工」の現地へ向かいました。
暑い一日で熱中症も心配されましたが、標高の高い現地では木陰も多く涼しく天候に恵まれ、生徒は元気いっぱいに約1時間半歩いて、階段工や5つの堰堤のその仕組みや歴史を目で見て、手で触れて学びました。生徒からは、実物を初めて見て、想像だけではわからなかったスケール感や美しさがわかり、知識が生々しいものになったという感想が聞かれました。
フランス式階段工の施工は1916年。1922年創立の縣陵よりもちょっとだけ先輩です。「砂防」のための実用的施設が、百有余年崩れることなく現役で美しさを保っています。それが文化財として認められている背景には、当時の技術的な的確さもさることながら、戦争の時代を経ながらも、治水と山づくりに力を注いできた地域社会の努力があることも学びました。
二日目(8月1日)は、長野市長沼地区へ向かいます。